sd-wanはソフトウェア・ディファインド・ワイドエリアネットワークのことで、ソフトウェア制御によるsdn技術をwanに適用したものを指します。拠点間接続にクラウド接続とネットワーク構成に柔軟性を与えることが可能で、トラフィックコントロールにも優れた利便性があるのが特徴です。sd-wanの活用は信頼性より通信速度重視のインターネットVPN、遅延が許されないクローズドVPNと、使い分けを容易にしてくれます。トラフィックの内容や種類に合わせて回線を使い分けることが可能なので、ネットワーク構成の柔軟性がかなり上がります。
ハードウェアではなくソフトウェアが主体なので、コスト的にも優位性があるといえます。sd-wanは物理的なネットワーク機器に、仮想的なネットワークを構成する、ある意味でクラウドサーバー的な仕組みです。仮想上のネットワークをソフトウェアで管理するので、構成の変更が簡単に行えますし、一元管理もお手の物です。物理構成が主体の従来のネットワークは、構築や変更に時間とコストが掛かるのがネックだったのは明白です。
しかしsd-wanの登場によってこれらの問題が解決したり、障害耐性が高められることからも注目を集めています。異なる回線をより扱いやすく、工数やコストを削減して通信状態を良好に保つことが可能になり、緊急時にも速やかに対応できるのがメリットです。運用に必要な技術者の確保が課題なので、そこが導入検討におけるポイントとなりそうです。