utmとはファイヤーウォールの進化発展形であり、正式名称は「UnifiedThreatManagement」で、この頭文字でutmになります。日本語にすると、「総合脅威管理」という様なニュアンスと解釈して下さい。続いてutm登場の経緯ですが、従来のファイヤーウォールはアドレスや通信の種類で、問題がある物を弾いていました。ですが、コロナ禍でテレワークが増加する事等に合わせて、格段に攻撃の種類が増えている現状があります。
詐欺メールによる誘導であったり、実在の人物名で誤認させてからウイルスを仕込む等のハッキング等も多発しており、ファイヤーウォールだけでは手に負えない様相を呈しています。無論、突破してくる様な攻撃を排除出来る様な製品も多いですが、0から探すのには手間が掛かります。同じ様に専任のスタッフを用意する事も、大企業以外では中々資金的に難しいです。そんな問題を解決する為に、utmが出来上がっていく事となります。
utmは、従来は人間が確認する段取になっていたメールの内容等もしっかり吟味し、怪しいと判断した物は自動的に弾いてくれますし、ウイルスが仕込まれた通信もしっかり遮断してくれます。無論何事にも例外はありますので、これだけを絶対視する事は出来ませんが、加えてウイルスソフト等も常駐させておけば、少なくとも乗っ取り型の攻撃等には相当な防御力を担保する事が可能となります。ネットに不慣れな会社であればある程に、大きいメリットが見込めますので必要に応じて導入を検討してみるというのも1つの選択肢です。