utmは高度なセキュリティ管理を行うことができるものと注目され、一時期は多くの企業でこぞって導入をされたものです。しかし近年ではあまり話題に上ることもなく、実際に導入をした企業も効果的に利用することができず、失敗だと感じている経営者も少なくありません。utmの価格は決して安いものではないため、無駄な出費をしてしまったと嘆いている経営者も多いのが実態です。これはutmが高度なセキュリティ管理を行うことができると言う意味を勘違いし、ファイヤウォールやセキュリティスイッチ等の制御を包括して行うことができるものであると認識してしまったことが要因です。
実際に当時は多くのベンダーがこのような意味合いで販売をしたこともその要因となっており、実際に導入してファイヤウォールやセキュリティースイッチを包括的に制御しようとしても、既存のシステムとの相性が合わなかったり十分な制御機能を生かすことができず、結果的には従来通り個別に制御を行っていると言う企業も少なくありません。utmは本来それぞれの機器のバージョン管理を適切に行うものであり、そのメンテナンスは管理者本人が行うことが基本となっています。高度な機能を持つ場合には自動的にあらかじめ登録された最新のOSをインストールする機能を持っているものもありますが、システムの入れ替えを自動化する事は様々なリスクも伴うため、その管理にとどめるのが良い運用の方法となります。これらの情報を適切に把握することができるのが本来のutmの機能であり、これを利用して適切な管理をスムーズに行えることが最大のメリットとなっています。